ゲーム紹介|
バックに様々な効果を発揮するチップを詰め込んで狙いのチップ引きまくる。しかし迂闊に引きすぎるとバーストしてしまい手痛いしっぺ返しを被る。これ以上、チップを引くとバーストしてしまう…だけど勝つためには引くしかない!!そのスリルが病みつきな面白さにつながる”クアックサルバー”、その2人プレイ専用版のザ・デュエル。お互いの状況を常に見合っているからか、よりドローするかストップするか考えさせられるようになっていた。

ゲーム概要|
ゲームの目的は薬を求める患者を自分のテントに引き込むこと。7ラウンドのゲームの中で相手よりも先に6人の患者を自分のテントに引き込むことができれば勝利となる。
ゲームでは薬の調薬によりゲームボード中央の広場から、患者を自分のテントに向けて移動させることができる。相手と交互に調薬するので綱引きの様に患者を互いのテントに向けて引っ張り合うことになる。

薬の調薬は”バックドロー”によって行っていく。調薬に必要な材料チップが入った自分の薬袋から1つずつチップを引く。それを薬ビンボードの首部分に配置していく。首部分に3枚のチップが並ぶと各チップに付された数字の合計分(と薬ビン下部の最後尾白チップの数字の合計)、患者を自分のテントに向けて引っ張ることができる。

材料チップは様々な種類がある。まずゲーム毎に下記3つは固定で用いる。
- コケモモ(白)
- バックドローを熱くしてくれるのがこの白チップ。材料チップは薬ビンボードの首部分に配置していくが、この白チップはビンの底に並べていく。この白チップが一定の値を超えて引いてしまうと”バースト”してしまう。何と手番が強制的に終了してしまいペナルティが発生する。材料チップを好きなだけ引くことができないようになっている。
- 錬金術師の鉛(黒)
- ゲーム中、特定のフェイズで金を支払うことができれば材料チップを新たに購入して自分の薬袋に加えることができる。調薬中にこの黒チップを引けばチップの数字分だけ金を入手することができる。
- 美味しいカボチャ(オレンジ)
- オレンジチップは特殊効果を持たないが、シンプルに患者を引っ張るためのチップの数字が大きく設定されている。

加えて下記6つはゲーム毎に異なる効果を発揮する。ゲーム準備時に各色ごとに4種ある効果からそれぞれランダムに選んで用いる。ゲーム毎に色々なバリエーションが生まれる。

ここでは初回プレイ時に推奨される組み合わせをざっくり紹介させていただきたい。他にどんな効果があるのかは是非、皆さんにも遊んで体験してもらいたい✨
- 孔雀の羽根(青)
- お互いに薬の調薬を終えた後、薬ビンに青チップがあれば効果が起動する。条件に応じて患者を1マス進ませたり、自分のテントを広場に向けて1マス進めることができる。※患者を自分のテントまで進ませることが目的だが、患者を動かすだけでなく目的地のテントもゲーム中に前後する。
- クモの巣(ピンク)
- チップの値分だけ相手に薬袋からドローさせて、引いたチップを確認する。そしてその内、任意の1枚を相手の薬ビンのわきに移すことができる。しかも、そのチップの数字分だけ患者を自分のテントに進ませることができる。所謂、妨害効果を発揮してくれるのがこのチップである。薬ビンのわきにうつしたチップはラウンド中は使えないので、高いグレードのチップを除くことができれば良い妨害になる。
- 琥珀(黄)
- 既に薬ビンに置かれたチップ1色につき患者を1マス進めることができる。色々なチップを加えた袋ならシナジーがあるが、単色で固めた袋とは噛み合わない。
- 竜血樹の樹脂(赤)
- 薬ビンにある赤チップ以外のチップ1枚をグレードアップできる。※各材料チップにグレードが設定されている。グレードが高いとチップに付されている数字も大きい。チップの特殊効果も発動しやすく強力になる。
- 魔女の毒草(緑)
- 薬ビン下部にある白チップ1枚を薬袋に戻すことができる。上手く扱えるとバーストをケアできる。
- スッポンタケ(紫)
- 既に薬ビンにある黒チップの値分、患者を自分のテントに向けて進ませる。
ゲーム中にチップを購入できるタイミングがあるのだが、自分の戦略に応じて薬袋に加えるチップを考えてバックビルディングするのが面白い。

ゲームは下記6つのフェイズで構成されるラウンドを7回繰り返すと終了になる。もしくはゲーム中、どちらかのプレイヤーのテントに6人目の患者が到着しても終了になる。
- 1) ボーナスコイン
- 金、銀、銅の3種からゲーム準備時に今回のゲームで用いる2種を選ぶ。ゲーム中、各ラウンドが始まる時にコイントスを行う。ゲームに負けているプレイヤーが好きなボーナスを選択して、残りのボーナスは勝っているプレイヤーに適応される。ボーナスには3金を得たり、テントを広場に1マス進められたりといったものがある。
- 2) 薬の調薬
- 前述したバックドローするフェイズ。”バースト”してしまうか、これ以上の調薬をやめる”ストップ”を宣言するまで手番交互しながら調薬を行う。
- 3) 終了時効果の適用
- 薬の調薬フェイズでドローしたチップの中で、終了時効果を持ったものはこのフェイズで処理が行われる。
- 4) 市場調査
- 悩ましくも駆け引きがあるのがこのフェイズ。最後に手番を終えたプレイヤーは5個ボーナストークンを受取り、天秤が描かれたボーナスカードの天秤右側部に任意の数だけ配置する。天秤左側部分には既に今回得られるボーナスが描かれている。先に手番を終えていたプレイヤーがどちらのボーナスを受け取るか決められるのだ。ボーナストークンを乗せすぎると相手に得をさせてしまうかもしれないし、ケチってしまうと自分が損することになりかねない。
- 5) 材料チップの購入
- ラウンド中、ここまでのフェイズで入手した金を用いて、新しい材料チップを購入して自分の薬袋に加えることができる。一回の購入フェイズでは1色のチップしか購入できないが、金があれば複数枚購入することもできる。なお金は1つまでしか持ち越せないため、使い切った方が良さそう。
- 6) ラウンドの終了
- 各プレイヤーは薬ビンにあるチップを自分の薬袋に戻す。ゲームに負けているプレイヤーから次のラウンドが始まっていく。


プレイログ:2025/2/8
久しぶりのボードゲームに胸が高まっている。”クアックサルバー”は遊ばせてもらったことがあるが、このデュエルでは序盤どう進めていけば良いか手探りで考えてみる。材料チップは初回プレイ推奨の組み合わせで遊んでみたが、各チップの間でシナジーが発揮されそうなものは無さそう。

1ラウンド目は調子良くドローが成功してくれた。最初は低グレードの材料チップ分くらいしかお金が集まらないのだが、このタイミングで買う材料チップが序盤の立ち上がりに重要な気がする。相手の妨害をしつつも患者を自分側へ引っ張ることができるクモの巣チップ(ピンク)から買ってみた。

お互いの薬袋の構成に違いがあまりないからか、自分のテントまで患者を引っ張りきれない。テントまで後1マスのところまできても、相手に引っ張り返されたりしてしまう。ここで相手を出し抜くために強気のバックドローが必要になるのだ。

そして強気のバックドローした結果、バーストしてしまうのだ😂後は相手の調薬を指を加えて眺めるだけになってしまった。ペナルティで所持金は半分になってしまうため、新しいチップの購入が困難になった。”クアックサルバー”よりもバーストしてしまった時の負担が大きい感じがする。

ゲーム中盤、相手もバーストしてくれたこともあって何だかんだ拮抗した状況になっていた。患者を綱引きしながら取り合っていることと、患者を自分のテントに入れた時に相手側にボーナスが入るようになっているため、一方的に差がつかないように調整されている。だからこそ拮抗した状況を崩すことができれば勝利に大きく近づけることができるはず!

バースト覚悟の強気のバックドローで一気に2人の患者を自分のテントまで進ませられた✨今回、スッポンタケ(紫)の効果は黒チップ分の数字だけ患者を進ませる効果だった。ゲーム中、自分はグレードアップボーナスを活用して薬袋中の黒に数字を大きくしていた。そのため、紫チップを引けると患者が一気に進むようになっていた。

7ラウンド目が終了、今回は患者数の差でゲーム勝利😎ゲームが進めば進むほどバックビルディングが進み、自分が意図した通りに機能してくれるのはやはり楽しい。ゲーム中はバックを圧縮することができないので、バーストのリスクを中々下げることができない。戦略通りのプレイを実現するためにはバーストの危険を抱えながら引き続けるしかない!
ザ・デュエルになって常にお互いに見合いながらプレイすることになり、より袋から引くのか止めるのかが悩ましくなった。目の前で強気のプレイをされると誘発されて勝負せざるを得なくなってしまう😂久しぶりに手に汗握る2人用ゲームを遊ぶことができました。材料チップの組み合わせを変えてまた遊んでみたい☺️
